職員ストーリー

Story 3自分の人生に役立つ経験

根本天弘nemoto takahiro

コラボたま ワークセンターつくし 所属
社会福祉学科卒
2009年3月入職

【職務経歴】
2009年3月
地域生活支援センター「える」 配属
2011年4月
コラボたま ワークセンターつくし 配属
2020年4月
正夢の会グループホーム 配属

いろんな分野を経験したい、という思いから転職

社会福祉学部を卒業し、入所施設で働いていた根本さんが正夢の会に転職したのは、「もっといろんな分野で経験を積みたい」と考えたからでした。

まず配属されたのが、地域生活支援センター「える」。居宅介護や行動援護、放課後等デイサービス、短期入所などのサービスを幅広く行っている事業所です。その目的は、障害のある方とそのご家族が、その人らしい豊かな生活を送れること。根本さんはここで約2年にわたって幅広い業務を経験しました。

2年後、「コラボたま ワークセンターつくし」に異動します。利用者の年齢は18~70歳代半ば。就労継続支援B型と生活介護が必要な方を中心に、一人ひとりの日々の「はたらく」をサポートする事業所です。

そして今年の春、3度目の異動でグループホームの担当になりました。

「学校を卒業したら就職して親元から独立したい、という思いは誰にもありますよね。でも、障害などの理由でそれが難しい方もいらっしゃいます。そうした方が自立する過程で自ら選び、利用するサービスです」

利用者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの支援

正夢の会が運営するグループホームは現在4カ所。それぞれ4~7名の方が生活しています。利用者の暮らし方に細かな決まりはありません。スタッフの仕事は、出しゃばらず、価値観の押し付けにならないよう、利用者一人ひとりの生活を支えることです。基本的なマニュアルがあるとはいえ、支援は生活全般にわたるので、臨機応変な対応が求められます。

「グループホームは“終の住処”ではなく“通過点”であることを意識しています。今ここで問題なく暮らしていても、いずれ一人暮らしをしてみたい、別の場所に引っ越したい、という希望をお持ちの方はいらっしゃるので、そうした希望は叶えてあげたい。一人暮らしを実現するためには何が必要なのかを考え、必要な訓練を提案するなど、その方に合わせたオーダーメイドの支援を心がけています」

着任したばかりの頃、根本さんは公園や自動販売機の場所などを教えてもらうために、利用者と一緒に散歩に出かけたことがありました。その途中で出会った近所の方と飼い犬をきっかけに気軽に言葉を交わす場面もあり、根本さんは少し驚いたそうです。

「残念ながら“ちょっと特殊な施設”という印象を持たれがちなので、地域の方々にごく自然に受け入れていただけていることに小さな感動を覚えました。職員が地域の方と利用者をうまくつないできたことの証なので、自分もその流れを引き継いでいかなくては、と思っています」

好きで選んだ仕事ではなかったけれど、学びは大きかった

「利用者を“障害者”とひとくくりに語ることに違和感があるんです。それって『日本人とはこういうもの』と言うのと同じこと。一人ひとり持っているものが違うのは、人として当たり前のことだと思っています」

そう語る根本さんですが、実は、学校を卒業する時点では「福祉の仕事には就きたくない」と思っていたといいます。“なんとなく”社会福祉学部に入ってみたものの、実習で障害者の入所施設を訪れた際に「まったく分からない」と、拒絶に近いものを感じたからです。

「ところが、分からないからこそ気になってしまい、気づいたら飛び込んでいました(笑)。今では、福祉の仕事はすごく基本的なところで人と関わることが求められる仕事だ、と考えるようになりました。たとえば、言葉がうまく話せない人とは言葉以外の方法でのコミュニケーションをとる、つまりとても深い部分での関わりを求められているわけです。これは家族や友達と付き合いにも生きる学びだし、自分の人生に役立つ経験だと思っています」

グループホームという初めて経験する事業所に異動となり、初心に返った気分で刺激的な日々を過ごしているという根本さん。幅広くいろいろな分野を経験したい、という志望動機は今のところスムーズに叶えられているようです。今後はさらに、児童の療育や相談業務なども経験したいと考えています。

ある日の一日

8:00
朝食 日曜日だから子どもが「ポケんち」を見る日。今日は夜勤だから朝はゆっくり一緒に見る。
10:00
買い物 家族と一緒に買い物したり、掃除したり、洗濯したり、ぼーっとしたり。
14:00
「出発」 車で深夜のお笑いラジオをタイムフリーで聞きながら通勤。昨日は土曜日だからオードリーだ。
15:00
出勤 一気に忙しくなる!業務日誌、支援記録、買い物リスト、服薬状況、金銭、他ホーム出勤状況、電話対応等々…色々確認。エプロンをつけ電動自転車で買い出しへ。
16:00
夕食準備 料理はまだ慣れていない… でも利用者が手伝って下さって助かったー。
19:00
金銭処理、記録入力 でも結局台所の汚れが気になり入念に掃除。
20:00
ティータイム 利用者と談笑しながら明日の予定を確認、一緒に小遣い帳確認。歯磨き支援など。
21:00
事務業務 記録入力、チェック、会議の議案づくり、会議の議事録作成、来週のスタッフ体制確認等々。
22:00
リモートで会議 本日は初の夜会議。途中巡回しながら、利用者の迷惑にならないようこっそりと…。熱のこもった話し合い。あれっ、もうこんな時間?
2:00
仮眠 ほっと一息、横になるって気持ちいい。1分ほどで寝付きます。5:00に起きなきゃ。