職員ストーリー
Story 1喜怒哀楽を共有できる仕事
石嶋新吾ishijima shingo
コラボたま ワークセンターつくし 所属
介護福祉学科卒
2012年4月入職
- 【職務経歴】
-
- 2012年4月
- 地域生活支援センター「える」 配属
- 2015年3月
- コラボたま ワークセンターつくし 配属
- 【趣味】
- 家族で近隣の公園を散策すること、スポーツを見る・する・研究することなど
社会から必要とされ、やりがいを感じられる仕事
石嶋さんの前職は遊園地スタッフ。たくさんの笑顔に包まれ、とてもやりがいのある仕事だと感じていましたが、親会社の経営不振もあり閉園に追い込まれてしまいました。
「やりがいがあっても、社会から必要とされなければ意味がない」
そう痛感した石嶋さんは、社会から必要とされる仕事を探していく中で、介護福祉士の専門学校に入学。実習先として出会った「正夢の会」の、とことん利用者を“主役”として関わる運営スタイルに共感を覚えたことから、入社を決めます。
「この仕事のおもしろさは、常にマニュアル+αの行動が求められる事です。ルーティンとして“やるべき仕事”だけでなく、自分だからできる“やりたい仕事”を表現する機会がある。そして『やりたい』と手を挙げると、それを認めてくれる職場環境があることに、大きなやりがいを感じています」
はじめに配属されたのは、居宅介護や行動援護などを行う「地域生活支援センターえる」。石嶋さんはここで、利用者のご自宅に伺い、外出や入浴など、暮しを幅広くサポートする仕事を経験します。
「自分が楽しくなければ利用者も楽しくない、と思うんです。だから、常に『利用者を笑わせたい』という思いで接することを心がけています」大切なのは“支援”ではなく、一緒に生活すること
2年後、石嶋さんは、就労継続支援B型や短期入所を行う「コラボたまワークセンターつくし」に異動。ある利用者の生活介護を担当することになります。繊細でストレス耐性が弱いため、他の利用者と一緒に作業を行うことは困難な一方、環境が整えば作業に集中できる真面目さを持ち合わせている方でした。そこで石嶋さんは、牛乳パックを再生して和紙を作る「紙すき」を提案。周囲の刺激を受けずに済むよう、屋外に出て二人きりで作業を行うことにします。
「就労継続支援B型の方の通所目的は“仕事”というより“過ごし方”なので、まずは本人の好きなように作業してもらいました。でも、それだけではクオリティの低い完成品が溜まっていくだけなので、面白くはないですよね。利用者も、次第にやる気をなくしている様子でした」
お互いに楽しい時間を過ごすためにはどうしたらいいのだろう???。 そう考えた石嶋さんは、改めて利用者としっかり向き合い、その集中力の高さに着目します。日頃は行動の激しさが目立つ方でしたが、紙をすき上げるその瞬間はピタリと手が止まるのです。石嶋さんは、そのセンスをクオリティにつなげるために、作業工程を一つひとつ確認してルールを作り、利用者と共有するべく奮闘しました。
「良いものを作るためには、ときには厳しいことも言わなければなりません。そこで、たくさん笑ってから行動する“笑顔貯金”と、うまくいったらお互いに賞賛し合うことを心がけました。お互いの気持ちを探りながらの激しいキャッチボールではありましたが、完成品の精度は確実に上がっていきました」
長い時間を共に過ごしていく中で、石嶋さんと利用者の取り組みは目に見える“成果”を上げます。完成品である和紙が絵手紙教室の先生の目にとまり、大量発注をいただいたことから、その月の利用者全員の工賃が倍増したのです。石嶋さんは利用者と二人で、缶ジュースで乾杯しました。
「自分自身の仕事を改めて考える機会となったエピソードです。“支援者”という上から目線の立場ではなく、一緒に生活して喜怒哀楽を共に分かち合えたとき、そこには大きな感動がある。それを実感したことで、仕事の楽しさ、素晴らしさを再認識しました」
福祉の世界は多様性が大切だから、いろんな考え方があっていい
利用者とほぼ1対1で向き合う環境を作れたことを、石嶋さんは「職場環境に恵まれていた」と振り返ります。現在、石嶋さんはリーダーとして全体を見る立場にあるため、当時ほど利用者に入り込むことは難しくなりました。けれど、繊細な支援が必要な利用者がいて、その方と向かい合いたいスタッフがいるのなら、じっくり取り組める環境を作ってあげたい、と考えています。
「福祉の世界では、多様な考え方があることがすごく重要なんです。正解のない世界だし、思い通りにならないことも沢山あります。でも、思い通りにならない時こそ、人間は本気になるのではないでしょうか。ピンチはチャンス。ピンチは新しい自分と出会う機会をくれます。嬉しいことも、悲しいことも、怒ることも、いろんな感情を一緒に経験していきましょう!」
ある日の一日
≪自宅にて≫
- GET UP 目指し時計いらずで、パッチリ起床。寝室の長女、長男、妻の寝顔に行ってきます。
- 朝食 お決まりの朝食(ぶどうパン、アクエリアス)を台所でたったまま食して、準備が出来たら出発。
- 自宅を出発 片道10kmをママちゃりでのんびり、激走。オリンピックのロードレースの会場に選ばれている道路を気持ち良く走り抜けます。
- 出社
おはようございます。前日の記録や当日の作業の準備を行います。福祉の先輩から頂いた言葉、「支援は準備8割」。
さらに、やるべき仕事を片付けたら、私だからできるやりたい仕事を行います。今日は、福祉の常識を破るあれやこれや企画書づくりを行いました。 - 8:00
- 他の職員が出勤、エンジン全開の笑顔で朝の挨拶を送ります。
利用者の送迎に出掛けます。担当するコースも運転する車も違う毎日、いつも新鮮な緊張感で運転しています。今日は、ハイエースで7人送迎しました。 - 9:00
- 作業開始 利用者達が得意なことを存分に発揮して頂き、納期に間に合うように作業の進行をサポートします。今日の作業は、リサイクルのおもちゃ屋さんの様々な玩具をラッピングする作業です。皆さん、黙々と作業に励まれています。
- 11:40
- 昼食 利用者を見守りながら一緒に食事します。法人内の別の事業所で作られた弁当を食べました、今日は二番目にお気に入り唐揚げ弁当でした。ちなみに、一番は豚カツです。食後は、利用者とオセロ対決、真剣勝負で只今、10連敗中です。ちなみに、今日も負けました~。
- 12:50
- 午後の作業スタート
私は、このタイミングで45分の休憩へ。
休憩後は、次の日の職員配置を作成、取引先への来週の作業進行の確認の連絡をしました。すると、作業場から内線が入りました、プライベートの不安で作業に集中して望めないと訴えられた利用者と10分間ミーティングを行いました。 - 15:30
- 作業終了 終礼で、利用者もスタッフも今日の取り組みを報告して、皆の拍手で終了します。
- 16:00
- 利用者が降所
今日も一日お疲れ様でした。話が尽きず、なかなか帰路移られない利用者が何人も・・・。
私は、今日は送迎当番ではなかったので、片付け後、全体の振り返りに参加します。特記事項に加えて、素敵なエピソードなどを共有します。 - 17:30
- 勤務終了 今日やるべき事は今日、明日できる事は明日やりましょう。タイムカードを切って帰宅します。
- 18:40
- 帰宅
お風呂に入って、夕飯を食べながら、家族の報告を聴きます。みんなの一日の楽しいエピソードを聴いているうちに、自分の話したい事は大抵忘れてしまいます。
そのあとは、二人の子ども遊びます。飛行機ごっごの身体遊びから、シルバニアファミリーの人形遊びまでたくさん遊びました。 - 21:30
- 就寝
家族みんなで就寝します。愉快にはなしているうちに眠気が、僅かの差で子ども達より先に眠ってしまったかも・・・。
GOOD NIGHT