正夢の会について

「心に添った支援で安心と満足を」

「正夢の会」は東京都稲城市、多摩市、昭島市、中野区、日の出町に拠点を置き
障害者支援活動を行っている社会福祉法人です。

「自分らしくそのままに」一人ひとりが、地域の中に「在る」こと。
その当たり前の小さな「幸福」が、人生の豊かさや生まれてきた喜びに繋がります。
私たちは、一人ひとりの「心に添った支援」をめざし、支援を必要としている方々と、
地域の中で共に歩むことを喜びとする法人でありたいと思います。

私たちの活動は1992年、東京都江東区ではじまりました。
そのときは「夢の会」といいました。
「夢」を「ゆめ」で終わらせてはいけない・・
その思いは「夢の会」という名称を「正夢の会」に変えました。

「夢は必ずかなう」という願いを持って、
心に添った支援で「正夢の会」は進んでいます!!

正夢の会 基本理念

私達は日々の生活の中で支援を必要としている方々一人ひとりを尊重し、
安心し満足して暮らせるための質の高い創造的なサービスの提供を目指します。
さらに、地域の新しい福祉文化の担い手としての役割を果たしていきます。

正夢の会 基本方針

  1. 利用される方々一人ひとりの気持ちを尊重したサービスを提供します。
  2. 職員は利用される方々の生活を誠実に責任をもって支えていきます。
  3. 常に透明で健全な施設運営を行います。さらにサービス向上のために創造的な経営を目指します。
  4. 地域で暮らしている方々に対して必要なサービスを提供します。
  5. 地域の行政や福祉サービス事業所と連携し地域福祉の推進に寄与していきます。

権利擁護体制

正夢の会では、利用者サービスの向上と利用者の権利擁護を目的として、
「1 苦情解決システム」「2 サービス評価システム」「3 リスクマネジメントシステム」を設置し、機能させる。
また、オンブズマンの活動も従来の活動にとどまらず、全てのシステムの運営に関与することで、
より権利擁護の視点に立ったサービス提供を目指していく。

1. 苦情解決システム

(1)基本方針

正夢の会では、社会福祉法第82条に従いその責務を果たすために苦情解決システムを機能させる。

利用者やその家族、後見人等から申し出があった苦情だけでなく、小さな疑問や要望にいたるものも苦情解決システムで解決していく。このように、利用者やその家族、後見人等からの日ごろの疑問や要望に真摯に取り組んでいくことで、大きな事故を未然に防ぐこと(リスクの管理・予防)やサービスの質、利用者の満足度が向上すると考えられる。

(2)苦情解決システム

第三者委員(オンブズマン)
各事業所、苦情解決責任者及び苦情解決受付者

(3)苦情解決の流れ

①周知、説明

苦情解決責任者は、利用者・家族・後見人等に対して、パンフレットやポスターなどを通して苦情解決の仕組みを周知・説明する。

②受付

【Aの方法】

スタッフは、利用者・家族・後見人等からの苦情を受け付ける。(受付方法は口頭、電話、連絡ノート、苦情受付箱など)

【Bの方法】

第三者委員は、利用者・家族・後見人等からの苦情を受け付ける。

③連絡、確認

【Aの方法】

スタッフは、受けた苦情を苦情報告書第1報に記録し、苦情解決担当者・苦情解決責任者に報告する。ただし、申出人が苦情解決委員会での検討を希望した場合は、苦情報告書第2報に記録し、苦情解決担当者・苦情解決責任者に報告する。

苦情受付担当者は、苦情報告書第1報で報告された苦情のうち、苦情解決委員会での検討が必要だと判断した場合は、苦情報告書第2報に記録し、苦情解決責任者へ報告する。

苦情受付担当者は、受け付けた苦情を第三者委員に報告する。ただし、申出人が第三者への報告を拒否した場合を除く。

第三者委員は、苦情報告書第2報で苦情の申し出の報告を受けた場合、内容を確認し、申出人へ受付報告書を通知する

【Bの方法】

第三者委員は、受け付けた苦情を苦情報告書第2報に記録・内容の確認をし、申出人へ受付報告書を通知する。

苦情受付担当者に、第三者委員より苦情申し出の報告があった場合、苦情受付担当者は苦情解決責任者に報告する。

④話し合い

【苦情報告書第1報】

苦情解決責任者は、関係者で話し合いを行い、解決策を検討する。

苦情解決責任者は、第三者委員に解決策に関する助言を受ける。また、解決策が妥当か否かの判断をあおぐ。

【苦情報告書第2報】

苦情解決責任者は、苦情解決委員会を開催し、解決策を検討する。

苦情解決責任者は、苦情解決委員会で検討された解決案を申出人に提示し、話し合いを行う。

苦情受付担当者は、話し合いの内容を記録する。

第三者委員が立ち会う場合、第三者委員は内容の確認、解決案の調整助言、結果や改善事項の確認を行う。

⑤記録、報告

苦情受付担当者は、苦情の受付から解決・改善を約束した事項について概ね1ヶ月以内に苦情申出人及び第三者委員に文章で報告する。

⑥改善

申し出のあった事項について、施設内で改善に取り組む。

苦情報告書第1報・第2報ともにデーターベース化する。

苦情の傾向分析、取り組み課題の明確化、対応策の検討を行う。

⑦公表

苦情解決責任者は、苦情解決に向けての取り組み実績を「事業報告」等で公表する。

苦情解決のフロー(各事業所により異なる)

2.サービス評価システム

(1)基本方針

正夢の会では、利用者個人が尊厳をもって、その人らしい自立した暮らしを実現するために、利用者が求める質の高いサービスの提供を目指す。そのため、各事業所において第三者評価を毎年受審し、提供しているサービスの検証を行なう。

(2)第三者評価の意義

①サービス提供のための指標
第三者評価を行なうことで、正夢の会が提供しているサービスの実態が客観的に評価化される。それにより、より利用者に添ったサービスを提供するためのサービスを検討する際の重要な指標となる。
②目標の明確化
第三者評価は、スタッフの自己評価と第三者機関による利用者調査で行なわれる。その結果抽出された課題は、サービス提供における具体的な目標となる。
③評価結果の公表
評価結果を公表することで、利用希望のある方がサービスを選択する際の目安となり、安心してサービスを選ぶことができるようになる。

(3)第三者評価

①実施機関
外部の第三者評価機関に委託し、各事業所において実施する。
②実施時期
随時

(4)第三者評価の実施

手順 担当 詳細
1.準備
手順 担当 詳細
評価機関の選定 管理者 評価機関の情報収集を行い、金額や内容、実績等を検討する。その結果、評価機関を選定する。
計画 担当者 評価機関と内容の打ち合わせを行う。利用者、家族やスタッフへの説明、利用者調査、訪問調査の日程等具体的な計画を立てる。
利用者・家族への周知 管理者
第三者評価機関
利用者、家族、スタッフに対し、第三者評価の意義、利用者調査や家族アンケート調査、自己評価シート等を説明する。
評価機関への情報提供 担当者 評価機関に対し、利用者調査が円滑に行われるよう利用者の必要な情報を提供する。(コミュニケーションシート等)
2.評価
手順 担当 詳細
評価 第三者評価機関 利用者調査及びスタッフの自己評価等を行い、結果を分析する。
評価の確定 管理者
担当者
第三者評価機関
評価の結果について、事実誤認や表現方法等の確認を行い、評価結果を確定する。
3.結果
手順 担当 詳細
結果の配布・共有 担当者 調査結果を利用者、スタッフに配布し、評価機関に説明してもらい共有する。
結果の公表 管理者
第三者評価機関
調査結果をとうきょう福祉ナビゲーションと事業報告書に掲載し、外部に向け情報公開する。
課題の分析 担当者 調査結果をもとに、今後解決していく課題を分析する。
課題の解決 担当者 課題に対して具体的な解決案を提案する。また解決に向けての具体的計画案も提案する。
4.実践
手順 担当 詳細
プログラムの作成 担当者 課題を短期・長期目標に分ける。また、チェックリスト等作成し、目標達成度合いを把握する。
プログラムの実践 全スタッフ 提案されたプログラムに沿って実践していく。
実態の評価
フィードバック
担当者 目標期間終了後、それぞれの項目の再調査を行い、結果をフィードバックする。

3.リスクマネジメント

(1)基本方針

正夢の会では、質の高いサービスの提供と利用者の満足度の向上を目指す。そのため、利用者支援や事業運営に生じる様々なリスクを明らかにし、分析・対応策を講じる事で、安心・安全な運営を行なう。

(2)リスクマネジメントプロセスフロー

インシデント・アクシデントが発生した場合、以下のフローに基づき分析、対応策を講じ、全スタッフで共有していく。ヒヤリハットにおいても対応策を講じ、重大事故の防止に努めていく。

①レポート内容のデータベース化
発生した事故をデータベース化し、分析することにより、各事業所でどのような事故が発生しやすいか、各事業所の傾向がつかめ、対応が取りやすくなる。また、対応策を講じた結果、事故がどの程度低下したかを検証しやすくなる。データベース作成に当たっては、リスクマネジメントスケールで推し量っていく。
②インシデント・アクシデントレポートの作成
事故が発生した場合、速やかに全体に周知することが重要である。自分の失敗で起こった事柄も誰でも起こりえる出来事と捉え、全体に速やかに伝えることが、次の事故の予防に繋がっていく。
福祉施設向けの業務支援ソフトを使用している事業所は、利用者の支援記録をパソコンに入力しているため、支援記録にインシデント・アクシデントレポートを入力する。時間、場所、内容は最低限押えておく。アクシデントの場合は、管理者の指示により第2報を記録していく。
福祉施設向けの業務支援ソフトのない事業所は、事故が起こった際に、第1報としてすぐ記入できるようにしておく。
③情報共有
レポートの作成後、朝礼、夕礼、会議を通し全体に周知し、内容を共有する。
④SHELLモデルによる分析となぜなぜ分析
発生した事故の原因が掴みにくい時、SHELLモデルによる分析やなぜなぜ分析を使用することにより、原因を整理し対応策が立てやすくなる。
SHELLモデルは事故分析法の一つであり、S(ソフトウエア)H(ハードウエア)E(環境)L(当事者=人間)L(関与者=人間)の頭文字を意味し、これたの境界面の問題を分析していく。
一方なぜなぜ分析は事故が発生した際に要因を突き詰めて考えていく手法である。例えば要因として「決められた手順を守らない」ことが挙げられるとすれば、なぜ決められた手順を守らないのか、要因の要因を考えていくことで本当の原因が見えてくる。
⑤大きい事故は経営企画会議にて検討
アクシデントや法人として判断を要する場合には経営企画会議で検討していく。
⑥可視化・リスクマップ、リスクアセスメント
リスクアセスメントとは潜在的な危険性、有害性を見つけ出し、これを除去、低減する手法である。リスクマップはリスクアセスメントを実施する手法の一つで事故が起こる頻度を縦軸、重大性を横軸に置き、それぞれの事故がどの程度の確率で被害はどの程度かを考えてマップに書き込んでいく。その作業を通してリスクを可視化し、対策として取り組む優先事項を挙げていく。
⑦対応策の検討
事故の対応策を現場担当者、リスク担当者、支援課長等で検討する。
⑧対応策の承認
挙げられた対応策が妥当なものであるかを施設長、局長等が検討し承認する。
⑨モニタリング
対応策の効果をモニタリングする。
⑩情報共有
モニタリングの結果を共有し、対応策に不備があれば再度対応策の検討を行う。
⑪マニュアルの作成、個別支援計画への反映
対応策に効果が見られ、継続していく場合には該当するマニュアル、もしくは該当する個別支援計画に反映させる。

(3)参考:リスクマネジメントプログラム